2月28日(月)

昨日のブログで『ウォークマン』のことを載せましたが、ウォークマンの誕生までの経緯をご存知でしょうか?  

誕生のきっかけとなったのは、ソニー創業者の井深大氏と盛田昭夫氏。

井深大氏が海外出張に出かける際、教科書サイズの録音機とヘッドホンを携帯し、飛行機内で音楽を楽しんでいたそうです。

しかし、録音機は重く、持ち運びが大変とのことで当時ソニーが販売していた手のひらサイズの小型モノラルタイプテープレコーダー「プレスマン」にステレオ回路を入れることを依頼したそうです。

依頼された担当者は、早々「プレスマン」から録音機能を取り去り、ステレオ再生が可能なように改造しました。

完成した改造型「プレスマン」を視聴した盛田昭夫氏は、その音質の良さに驚くと同時に、「これはビジネスとして成功する」と直感したそうです。

 

しかし、開発スタートをしましたが、盛田昭夫氏のもとには

 「録音機能が付いていない再生だけの機械が売れるわけがない」

 「ヘッドホンで音楽を聴くことは顧客には受け入れられない」

等々の反対意見が次々と寄せられたそうです。

その都度、盛田昭夫氏は「自分がどれだけこの新商品を評価しているか」について熱弁を振るい、最後には自身の進退をかけてまでこれらの人々の説得に努めたそうです。

 

盛田昭夫氏は言っています。

「それは良い考えだとなったら多少の無理があっても良いから、

 それをいかにしてやるかを考える。それがソニーの方針である」

 

こうして、1979年7月、盛田昭夫氏の熱意と開発スタッフの満身の努力によって世界初の携帯型ステレオカセットプレーヤー『ウォークマン』が完成しました。

販売直後こそ大きな動きがみられなかったものの、やがて若者を中心に爆発的に売れ始め、そして、海外でも一大ブームを巻き起こし、ソニーの名を世界中に知らしめた大ヒット商品になりました。

 

 「アイディアの良い人は世の中にたくさんいるが、

   良いと思ったアイディアを実行する勇気ある人は少ない。

     我々は、それをがむしゃらにやるだけである」

 

 これも盛田昭夫氏の言葉です。

優れたアイディアは、必ず形にするという信念を持って取り組むことこそが重要だと言うことですね。

プレスマン試作品.gif

「プレスマン」を改造して

ヘッドホンをつけた試作品