前回、外壁の凍害についてのチェックポイントについては説明しましたが、
今回は、凍害以外で比較的判断しやすい外壁の不具合について説明します。
目視ですぐに判断できる
クラック(ひび割れ)、反り・変形、コーキング(シーリング)切れ
についてです。
① 外壁のひび割れ
ひび割れの原因には、様々なものがあります。
年数の経過により起こる代表的な例としては、下の写真のような釘の留め付け部分のひび割れがあります。
サイディングは伸び縮みします。木材も乾燥によりゆがみが発生します。サイディングは釘で下地木材と留められていますが、サイディングと下地木材とでは材質の違いにより伸び縮みする方向や範囲が異なるため、無理がかかった場合、表面のサイディングに割れが出てしまうのです。
冬季にこのひび割れ部分から水が浸入すると凍結・融解による凍害が発生し
更に外壁の傷みが進みますので、早めの補修をお勧めします。
② 外壁が浮いたり反ったりした部分
様々な原因が考えられますが、特に日当たりの良い面に多く発生します。
下地木材が乾燥などにより変形したり、釘の留め付け本数の不足なども考えられます。
補修方法は、釘の本数を増やしてサイディングを固定する。
反りがひどい場合は、 木ねじ等を打ってサイディングの反りを矯正します。
上記の方法で、補修が無理な場合には、張替えが必要になります。
③ コーキングが汚れた部分や切れた部分
コーキング目地は、建物の動き(乾燥によるゆがみや振動)、サイディングの伸び縮みに追従して水の浸入を防ぐ為のものです。
コーキングの切れは、サイディングや建物の動きに付いていく事が出来なくなり、コーキング材料自体が年数の経過により劣化した後に気が付くことが多くあります。
コーキング切れは、雨水の浸入により他の部分の傷みも進めるため、早めの補修をお勧めします。
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